昆布は「喜ぶ」という言葉に通じる縁起物として知られています。
生育期間は約2年間で成昆布となり収穫され出荷されます。
昆布の種類はたくさんあり、真昆布、羅臼昆布、利尻昆布、日高昆布などは主にお出し用に使用され、長昆布、厚葉昆布、細目昆布などは、煮物や昆布巻き、佃煮などに使用されます。
ガゴメ昆布などの甘みが強くヌルヌル感が強い種類は松前漬け等に使用されています。
「羅臼昆布(らうすこんぶ)」は真昆布、利尻昆布と並ぶ高級3大昆布のひとつです。
標準和名は「リシリ系エナガオニコンブ」といい、北海道のごく一部の地域、(知床半島の根室側(国後島側の沿岸)でしか獲れない稀少な昆布といわれています。
羅臼昆布は黒褐色または薄青い橙色をして幅が広く、昆布の王様と呼ばれるほど味は濃厚で甘味があり、香りが高いだしがとれます。 ただ、だしが黄色みかかるという点や味が濃すぎるという点で料亭などでは薄い色味のお料理では使わないという方もいます。
昆布自体の味が濃いので出しだけでなく、そのままでも美味しく食べられるので、「おしゃぶり昆布」等の商品としても多く使われています。おゝ浜のポン酢の原料に羅臼昆布をたっぷり使っているのは、香りの高いすだち果汁を1ビンに45%以上も使っていることから、 味が濃く、深みのあるコクを出してくれる羅臼昆布を使うことにより、すだちと羅臼昆布の絶妙なバランスの味が生まれるからなのです。
知床半島付近で獲れるウニは、ウニの愛好家から好かれるのは、知床のウニが羅臼昆布をたくさん食べているからと言われています。
今、世界のシェフたちの間で和食が注目されています。健康に過ごすために、より「食」を大切にしようという風潮がうまれ、ヘルシーな食事として和食に人気が集まっています。
フランス料理やイタリア料理にも和食の調理法や食材が取り入れられるようになり、ライトでヘルシーなモダンヨーロピアン料理やフュージョン料理として人気を集めています。こんな工夫のなかで、和食に欠かせないエッセンスとしての「だし」そして「うま味」が注目されています。 「うま味」が「UMAMI」として世界でも認識されています。
和食のだしはとてもシンプル!約1000年にもわたる長い間、日本の都として栄えた京都には、遠く北海道から極上の昆布が大切に運ばれていました。殺生を戒める仏教の教えに由来して、肉や魚を一切使わない、野菜と大豆製品がメインの精進料理が生み出されたのは平安時代のこと。精進料理では野菜を美味しく食べるために、昆布だしが欠かせません。
何も味をつけていない昆布だしそのものを味わったことがありますでしょうか?
だし昆布を切り分けてコップやお鍋に入れて水をはり20分ほど置くと、これだけでも昆布からだしがでているのがわかります。この水だしを味わってみると、何とも表現しがたい、淡く微妙な味わいが口の中に広がります。
これがだしの味を作っている「旨み」なのです。
この「旨み」の成分は、ほとんどが昆布に含まれていたアミノ酸である「グルタミン酸」と「アスパラギン酸」です。
水だし(15分)中の主なアミノ酸の量が記載された表を見てみますと、羅臼昆布で取った水だし中のアミノ酸量が圧倒的に多いことがわかります。
おゝ浜のポン酢は、うま味成分であるアミノ酸が他の昆布に比べて圧倒的に多く含まれている羅臼昆布をたっぷりと使用し、昆布が持つたっぷりのうま味を味わっていただけるように作っております。